アブサンショウウオは泣いている・・「風力発電、大丈夫????No4」

#阿武町の宝
#ミサゴ
アブサンショウウオ
ミサゴのほかにも阿武町の宝はまだまだあります。
 阿武町内限定ですが、意見広告ちらし「風力発電、大丈夫????No4」を折り込み配布しました。多めに印刷したので手元にまだあります。ご希望の方にはお送りしますので、ご連絡ください。
アブサンショウウオは泣いている≫
僕たちのすみかは阿武町のあちらこちらなんだけど、詳しい場所は ヒ・ミ・ツ。
なぜかというと僕たちのことを捕まえてインターネット上で売り買いする人たちが増えてきたからです。今年の春に、そんな不届き者を罰する「絶滅のおそれのある野生動物の種の保存に関する法律」ができて少し安心しているけれど、今、阿武町の山の上に計画されている風力発電のことを考えると、僕たちはこれからどうなるんだろうと、心配で、心配でたまりません。
 僕たちはもともとヤマグチサンショウウオという分類の一つだったけれど、京都大学研究チームが調査した結果、阿武町、萩市に住むアブサンショウウオという新種だと2019年に発表され、新聞に載ったり萩博物館でも展示されたりしました。覚えている方もいらっしゃるでしょう。
僕たちは非常に限られた地域-ここ阿武町でしか生きていけず、環境が変わると簡単に絶滅してしまいます。いったん絶滅してしまうと再生不可能な生物だとして、環境省が僕たちのことを絶滅危惧種に指定して絶滅危惧種を集めた「レッドリスト」にも載せてくれました。ところが、2020年には絶滅危惧種のランクがあがってしまいました。つまり、ここ阿武町の自然の中で生きていくことがさらに厳しくなってきたということです、トホホ。
今でもそんな厳しい状況なのに、僕たちのすみかでもある阿武町の真ん中に、高さが町役場建物の7倍以上、150m近い大きな風車を13基も建てるというのです。
大事なことなのでもう一度言います、
「僕たちのすみかでもある阿武町の真ん中に」 大きな風車を13基も建てるというのです。
山の尾根に大きな風車を建てるとなると、工事のために幅広い林道が必要だからと山の木が切られてまうし、巨大な風車が倒れないように土台にはたくさんのコンクリートが流し込まれるでしょう。そんなことをしたら、山が命を失い、僕たちが住んでいる湿原は姿を消してしまうでしょう(泣)。
風力発電計画をすすめたい人たちが言っている地球温暖化防止とか、二酸化炭素削減だとか、地球の未来を考えた末に出てきた対策かもしれないけれど・・・。
ちょっと待って! 
忘れないでね、僕たちアブサンショウウオも地球に住むメンバーなんだよ。ここ、阿武町に住んでいるんだよ。僕たちアブサンショウウオも安心して暮らせる森や里山や湿原も大事にしてほしいな。たかが一つの種が滅んでもたいしたことはないわい、と思っている人がいるかもしれませんね。でも、その環境の激変は
必ず人間に跳ね返ってくることは、知っておいて下さいね。
僕たちのことを心配してくれた「阿武風力発電所建設を考える会」や「あったか村」などの人たちが、今年6月に山口県萩市、阿武町に「このままではアブサンショウウオが絶滅してしまいます、湿原を守ってください」と要望書を出しました。国の生物多様性基本法には 「(アブサンショウウオなど)希少野生動植物が生息する湿原の保全は森林所有者である自治体の責務」と定めてあるから、阿武町も萩市山口県も僕たちのことを守ってくれるはず、ですよね。 でも、このまま計画が進められると、僕たちはここで生きていけないかもしれません、下手すると本当に絶滅してしまうかもしれません(泣)。
 阿武町の皆さん、僕たちアブサンショウウオをどうか助けてください。よろしくお願いします!
(写真は後ほどアップします)